プロ野球バカ一代

オールスター出場辞退のペナルティとは?ファン投票の場合のみ

プロ野球ファンのために毎年、7月中旬辺りに開催される夢の球宴、オールスター。

プロ野球ファンがファン投票でオールスターで見たい選手を選出するファン投票、選手同士の投票で決める選手間投票、監督が選ぶ監督推薦、上記の3つの選出方法以外から「最後の1名」を決めるファン投票のプラスワンで、オールスターに出場する選手が決められます。

ところが、オールスターに出場できないという不測の事態も考えられます。

ファン投票でオールスターに出場が決まった後に、怪我で登録抹消になってしまうというのが、一番考えられるケースです。

ただ、「ファン投票」で選出された選手が、オールスターの出場辞退をするとペナルティを与えられることをご存知でしたか?

このページでは、ファン投票で選出された選手がオールスターの出場辞退をすると与えられるペナルティについて、どういったペナルティなのか、ペナルティができた経緯も含めて、なぜ与える必要があるのか、選手間投票や監督推薦だとペナルティがない理由、さらには、2019年にそれに該当するであろう選手を紹介します。

オールスターにファン投票で選出選手が出場辞退のペナルティは?

プロ野球の真夏に回開催される夢の球宴であるオールスターに、ファン投票で選出された選手が、仮に怪我などで出場辞退をした場合、ペナルティが科せられます。

オールスター試合に選抜された選手が、オールスター試合出場を辞退したとき、その選手の出場選手登録は自動的に抹消され、所属球団のオールスター試合終了直後の年度連盟選手権試合が10試合を終了する翌日まで、再び出場選手登録を申請することはできない。オールスター試合前から出場登録を抹消されていた場合も同様の扱いとする。第86条(出場選手の自動抹消)

例えば、仮病を使ってオールスターの出場辞退を発表して、オールスター期間を休養に充てて、ペナントレース再開から頑張ろうとするような不届き者(は居ないと思いますが)が出ないように定められたものですね。

ファンの声が反映された、ファン投票の結果で選出されたのに出場辞退されては、オールスターの意味がなくなってしまいます。

ペナルティは2006年の福留孝介の件で厳罰化された?

実は、2006年の福留孝介選手(当時中日ドラゴンズに所属)のファン投票で選出されて、出場辞退をした件から、現在の厳しいペナルティになったんです。

この件が起こるまでは、ファン投票でオールスターに選出されたとしても、医師の診断書があれば、ファン投票で選出されて出場辞退をしても上記のペナルティを科せられることはなかったのです。

2006年のオールスターファン投票で、セ・リーグ外野手部門1位で選出されましたが、太ももの怪我のため、6月27日からオールスター直前の7月17日までの15試合中、14試合を欠場していました。医師の診断書があったため、オールスター直後の10試合出場できないというペナルティは免除されました。

ただ、出場辞退したオールスター明けの試合から打つわ打つわで、2006年、セMVP、首位打者、最高出塁率を獲得する活躍ぶりから、オールスター出場辞退の真相が怪しく思われて、現在のペナルティルール(怪我をしていようが、ファン投票選出選手が出場辞退すれば10試合出場できない)という厳しいものに変わったようです。

選手間投票や監督推薦なら出場辞退でもペナルティ無しの理由は?

オールスターに「ファン投票」で選出された選手が、怪我をしていようが、コンディション不良だろうが、一軍登録抹消をされていようが、オールスターの出場辞退をするとペナルティ(オールスター直後の10試合出場できない)が科せられるということは分かりました。

なぜ「ファン投票」だけなのでしょうか?

「選手間投票」や「監督推薦」で選出された選手が出場辞退した場合には、なぜペナルティが科せられないのでしょうか?

理由は簡単です。

選手や監督が、怪我で出場できない選手を、悪意を持って選出する可能性があるからです。

仮に、7月1日にA選手が足首の捻挫(復帰まで約2週間と診断)で登録を抹消されていて、このA選手は首位を走るチームの主力ですが、ファン投票ではオールスターに選出されていなかったとします。

オールスターの日程が7月16日・17日だったとして、オールスターを率いる監督(昨シーズン優勝チームの監督で、現在2位のチームの監督だとします)が、A選手を監督推薦で選出した場合、A選手は怪我が治りかけなので、出場辞退しますよね。

もし、A選手にペナルティが科せられたら、オールスター再開後にちょうど捻挫が治って復帰できる頃なのに、出場辞退したことで10試合出場できなかったら、首位のチームには痛手ですし、2位のチームには追い風になります。

選手間投票でも同じことが言えますよね。

こういった悪意ある選出を避けるために、ファン投票以外での選出でのオールスターの出場辞退には、ペナルティが科せられないということなんですね。

2019年でオールスター出場辞退のペナルティが緩和される?

プロ野球のオールスターにファン投票で選出された選手が、出場辞退をするとペナルティが科せられるのですが、一部緩和されることになります。

ファン投票で選出された選手が出場辞退した場合のペナルティは以下のように変わります。

【変更前】
所属球団のオールスター試合終了直後の年度連盟選手権試合が10試合を終了する翌日まで、再び出場選手登録を申請することはできない。

【変更後】
怪我等で球宴直前の試合まで登録抹消されて出場を辞退した場合、その抹消期間中の試合数を球宴後の10試合から差し引く。

この変更によって、怪我で登録抹消中ながらオールスターにファン投票で選出されたソフトバンクの柳田悠岐選手、今宮健太選手は、仮に出場を辞退したとしても、ペナルティに該当しないことになります。

だからこそ、激励のファン投票が殺到したのかもしれません。

プロ野球ファンの皆さんは、よくルールをご存知ですね!

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まとめ

オールスターにファン投票で選出された選手が出場辞退すると科せられるペナルティについて紹介しました。

ペナルティはオールスター直後の10試合出場できないという重い処分で、このルールが適用されるようになった経緯なども併せて紹介しました。

ファンとしては、絶対に見たいオールスターなのですが、厳しいペナントレースの最中、真夏に試合をするのと、休養できるのでは大きな違いはありますよね。

選手は「オールスター」のことをどのように思っているのか気になるところではあります。