プロ野球バカ一代

トライアウト合格者その後のプロ野球の活躍は?過去5年一覧

プロ野球の世界で脚光を浴びるのは、一軍の試合で活躍するほんのごく一部の選手たちです。

シーズンオフの契約更改で年俸大幅アップを勝ち取る選手がいる反面、戦力外通告を球団から言い渡されて、プロ野球選手を辞めないといけない状況に立たされる選手もたくさんいます。

戦力外通告を受けても、まだ現役続行を希望する選手は、他球団からの入団の誘いをじっと待つ選手もいれば、11月に開催される「12球団合同トライアウト」に参加して、自分の評価をしてもらう選手もいます。

このプロ野球のトライアウトは2001年からシーズンオフに2度開催され、2015年からは、1度の開催になりました。

トライアウトでどこかの球団から入団の誘いの連絡が届く合格者は、毎年どれくらいいるのでしょうか?

さらには、トライアウト合格者がその後、どれくらいプロ野球の世界で活躍を続けることができたのでしょうか?

トライアウト合格者を振り返る|2013~2017

プロ野球のシーズンオフに開催される「12球団合同トライアウト」。

過去全ての合格者を振り返るのは膨大な量ですので、別ページで紹介するとして、ここでは、過去5年間の合格者の一覧を紹介します。

ちなみに、毎年50人から70人の参加者がいます。

年齢はその年の誕生日を迎えた時の年齢で、基本的には年齢順に紹介します。

合格者 年齢 守備位置 前所属 入団
2013 工藤隆人 32歳 外野手 ロッテ 中日
金森敬之 28歳 投手 日本ハム
IL愛媛
ロッテ
細山田武史 27歳 捕手 横浜DeNA ソフトバンク
岸敬祐 26歳 投手 巨人 ロッテ
松冨倫 23歳 内野手 巨人 ソフトバンク
有馬翔 23歳 守備位置 ソフトバンク 楽天
勧野甲輝 21歳 内野手 楽天 ソフトバンク
2014 梅津智弘 31歳 投手 広島 楽天
八木智哉 31歳 投手 オリックス 中日
井野卓 31歳 捕手 巨人 ヤクルト
田中大輔 30歳 捕手 中日 オリックス
堂上剛裕 29歳 外野手 中日 巨人
東野峻 28歳 投手 オリックス 横浜DeNA
矢地健人 26歳 投手 中日 ロッテ
森越祐人 26歳 内野手 中日 阪神
佐藤祥万 25歳 投手 横浜DeNA 広島
陳冠宇
(チェン・グァンユウ)
24歳 投手 横浜DeNA ロッテ
北方悠誠 20歳 投手 横浜DeNA ソフトバンク
2015 山内壮馬 30歳 投手 中日 楽天
鵜久森淳志 28歳 外野手 日本ハム ヤクルト
金伏ウーゴ 26歳 投手 ヤクルト 巨人
白根尚貴 22歳 内野手 ソフトバンク 横浜DeNA
2016 久保裕也 36歳 投手 横浜DeNA 楽天
柴田講平 30歳 外野手 阪神 ロッテ
榎本葵 24歳 外野手 楽天 ヤクルト
2017 山崎憲晴 31歳 内野手 横浜DeNA 阪神
田代将太郎 28歳 外野手 西武 ヤクルト

トライアウトの合格率は?

2013年から2017年の5年間の12球団合同トライアウトの、合格率はどれくらいなのでしょうか?

参加者数 合格者数 合格率
2013 1回目:65人
2回目:15人
計:のべ80人
7人 8.6%
2014 1回目:59人
2回目:18人
計:のべ77人
11人 14.3%
2015 47人 4人 8.5%
2016 65人 3人 4.6%
2017 51人 2人 3.9%

年々、合格率は下がって来ています。

12球団合同トライアウトで合格するのも、非常に難しいんですね…。

トライアウト合格者のその後は?現役選手は何人?

2013年以降のトライアウト合格者は、「27人」です。

この27人の選手のうち、今も現役を続けている選手はどれくらいいるのでしょうか?

もっと言えば、合格した翌年に入団した球団から戦力外通告を受けた選手は、何人いるでしょうか?

2013年にトライアウトで合格した選手と、2017年にトライアウトで合格した選手を同じ物差しで測るのは少し違和感があるかもしれませんが、紹介していきますね。

また、2013年から2017年のトライアウト合格者の中で、戦力外通告後の進路が分かっている選手に関してはそれも紹介します。

翌年に戦力外通告を受けた選手

岸敬祐:ロッテ打撃投手兼スコアラー
有馬翔:社会人野球「新波」
松冨倫:引退後不明
梅津智弘:楽天球団職員
東野峻:横浜DeNAスコアラー
矢地健人:新日鐵住金名古屋製鐵所入社
北方悠誠:BCリーグ 信濃グランセローズ
山内壮馬:名城大学硬式野球部コーチ
金伏ウーゴ:栃木ゴールデンブレーブス
柴田講平:タイガースアカデミー職員
榎本葵:富山GRNサンダーバーズ

2013年から2017年の合格者27人のうち、11人が翌年に再び戦力外通告を受けています。

プロ野球の世界の厳しさが分かりますね…。

2年後に戦力外通告を受けた選手

細山田武史:トヨタ自動車硬式野球部
勧野甲輝:九州三菱自動車入社
田中大輔:引退後不明

3年後に戦力外通告を受けた選手

八木智哉:中日スカウト
堂上剛裕:巨人スカウト
鵜久森淳志:2018年オフ戦力外後未定

4年後に戦力外通告を受けた選手

金森敬之:パナソニック野球部
佐藤祥万:2018年オフ戦力外後未定

現役を続けている選手

工藤隆人:中日ドラゴンズ(2018オフ引退発表)
井野卓:ヤクルトスワローズ
森越祐人:阪神タイガース
チェン・グァンユウ:千葉ロッテマリーンズ
白根尚貴:横浜DeNAベイスターズ
久保裕也:楽天イーグルス
山崎憲晴:阪神タイガース
田代将太郎:ヤクルトスワローズ

2013年から2017年のトライアウト合格者「27人」の中で、現役を続けているのは「8人」です。この中でも特筆すべきは、2013年オフにトライアウトで合格した中日の工藤隆人選手でしょう。

松坂世代である工藤隆人選手は、2017年シーズンに中日ドラゴンズ入団後で最多の82試合に出場(代走、守備固め等)して、1年を通して一軍に帯同しました。

そして、2018年も主に守備固め要員として73試合に出場してチームに貢献し、2019年シーズンも当然現役を続けると思っていましたが、10月22日に現役引退を発表しました。

一度、戦力外通告を受けた選手が、自ら現役を退く決意ができること自体、異例のことだと思います。工藤隆人選手、本当にお疲れ様でした。

【追記11月28日】トライアウト2018合格者一覧

2018年11月13日(火)にタマホームスタジアム筑後で開催された「トライアウト2018」に参加し、他球団に入団が決定した、いわゆる「トライアウト合格者」の一覧を紹介します!

選手名 前所属 新入団 入団発表日
(契約日)
中井大介 巨人 横浜DeNA 11月26日
リャオ・リンレイ
(廖任磊)
巨人 西武 11月28日
山下亜文 ソフトバンク 巨人
(育成契約)
11月23日

前中日所属の若松駿太投手はトライアウト2018の後、プロ野球12球団からオファーが無かったのですが、BCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに入団することが決まりました。

2018年シーズンの村田修一さんと同様、2019年7月終了の移籍期限まで、日本プロ野球界への復帰を目指して、独立リーグでプレーします。

さらに、前中日所属だった山本雅士投手がトライアウト2018の後、巨人から入団テスト参加のオファーがあり、11月16日にシート打撃に参加登板しましたが、不合格だったようですね。

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まとめ

戦力外通告を受けた選手が、生き残りをかけて挑むプロ野球の12球団合同トライアウト。

数字とデータを見ることで、非常に厳しいものということが分かりますね。

泥にまみれてでもプロ野球の世界にしがみつくにも人生。

早いうちに見切りをつけて次のステップに踏み出すのも人生。

華やかな舞台の裏は、どの世界も過酷ですね。