プロ野球2018年シーズンも交流戦真っただ中で、これを書いているのは、2018年6月5日の試合終了時点です。
2018年6月5日の試合終了時点でのセ・パ両リーグの投手の勝ち星のランキング(ハーラーダービー)を見てみますと、こんな感じです。
【セ・リーグ】
8勝:大瀬良大地(広島)
7勝:R・メッセンジャー(阪神)
6勝:菅野智之(巨人)
6勝:O・ガルシア(中日)
5勝:3投手
【パ・リーグ】
7勝:多和田真三郎(西武)
7勝:石川柊太(ソフトバンク)
7勝:A・アルバース(オリックス)
6勝:菊池雄星(西武)
6勝:石川歩(ロッテ)
6勝:M・ボルシンガー(ロッテ)
5勝:4投手
単純に考えると、8勝を挙げている広島カープの大瀬良大地投手が、20勝に一番近いかと思いますが、実際のところはどうなのでしょうか?
このページでは、プロ野球2018年シーズンで、先発投手の大台である「20勝」を挙げる可能性や候補、そして、ここ最近で20勝を挙げた投手や、その時のチーム事情なども含めて紹介しますので、楽しんでいってくださいね!
もくじ
シーズン20勝を挙げるには何勝ペースが必要?
21世紀に入ってからの日本プロ野球は、2005年の阪神タイガースの「JFK」に代表されるように、先発・中継ぎ・抑えの投手の分担が顕著になりました。
「JFK」は、ジェフ・ウイリアムス投手、藤川球児投手、久保田智之投手の頭文字で、「ジョン・F・ケネディ」の「JFK」と掛けての呼称でしたよね。
そして、先発投手も「中6日」で投げることが基本になり、要は、週1回の登板が当たり前になっています。
ローテーションの再編成や、中5日で投げる時期があるとしても、1年間ローテーションを守った投手が1シーズンで投げる登板数は、26試合前後になります。
26試合しか投げない中で、シーズン20勝を達成するのは本当に難しいです。
「7敗」すれば終わりというだけでなく、勝ち負けがつかない試合もありますから、シーズン20勝という数字はどれほど困難なのかは容易に想像がつきますね。
阪神のランディ・メッセンジャー投手は「中5日」で投げることが多いので少し例外ですが、「中6日」でシーズン開幕から現在(2018年6月5日の試合終了時点)まで、ローテーションを守っている先発投手は、9試合~10試合を投げています。
主に4月~9月がペナントレースですから、単純に2か月で7勝していれば、シーズン21勝となりますね。
なので、現時点で7勝している投手が可能性が高いということになりますね。
この時点では、大瀬良大地投手、ランディ・メッセンジャー投手、多和田真三郎投手、石川柊太投手、アンドリュー・アルバース投手の5投手に絞られますね。
では、ここ最近の20勝達成投手を見て、その投手とその時のチームの状況を見ていきましょう。
最近の20勝達成投手は?投手とチーム状況をチェック
一番最近での20勝達成投手といえば、不滅の24連勝のギネス記録を樹立した、楽天イーグルスの田中将大投手ですね。
「中6日」のローテーションが当たり前になった以降のシーズン20勝達成投手を、以下で紹介しますね。
田中将大 2013年
登板 | 投球回 | 完投/完封 | 勝利 | 敗戦 | 勝率 | 防御率 |
28 | 212回 | 8回/2回 | 24 | 0 | 1.000 | 1.27 |
2013年の楽天イーグルスは、チーム打率.267、628得点(ともにパリーグ2位)を記録し、初のパ・リーグ優勝、初の日本一を勝ちとる強さを誇っていましたね。
ちなみに、2013年の田中将大投手は、先発登板は27試合で、優勝決定試合の9回にリリーフ登板をして1セーブを挙げ、胴上げ投手になっています。
岩隈久志 2008年
登板 | 投球回 | 完投/完封 | 勝利 | 敗戦 | 勝率 | 防御率 |
28 | 201.2回 | 5回/2回 | 21 | 4 | .840 | 1.87 |
2008年の楽天イーグルスは、パ・リーグ1位のチーム打率.272、そして2013年と変わらない627得点を記録していました。
野村克也監督の最終シーズン、初のクライマックスシリーズ進出を果たし、その中心に岩隈久志投手が君臨していましたね!
斉藤和巳 2003年
登板 | 投球回 | 完投/完封 | 勝利 | 敗戦 | 勝率 | 防御率 |
26 | 194回 | 5回/1回 | 20 | 3 | .870 | 2.83 |
2003年のダイエーホークス(現ソフトバンクホークス)は、私が知る限り、史上最強打線ではないかと思います。
100打点カルテット(松中信彦123打点、井口資仁109打点、城島健司119打点、ペドロ・バルデス104打点)を要し、3割を記録した打者が6人、チーム打率は驚愕の.297で、どれも日本プロ野球記録です。
822得点という驚愕の数字を記録し、パ・リーグ優勝、日本一を勝ちとり、ここまで6年間で9勝だった斉藤和巳投手が覚醒した年でもありましたね。
井川慶 2003年
登板 | 投球回 | 完投/完封 | 勝利 | 敗戦 | 勝率 | 防御率 |
29 | 206回 | 8回/2回 | 20 | 5 | .800 | 2.80 |
2003年の阪神タイガースは、チーム打率.287、728得点(ともにセリーグ1位)を記録し、エース井川慶投手が20勝を達成して、星野仙一監督就任2年目で、18年ぶりのセリーグ優勝を果たしました。
上原浩治 1999年
登板 | 投球回 | 完投/完封 | 勝利 | 敗戦 | 勝率 | 防御率 |
25 | 197.2回 | 12回/1回 | 20 | 4 | .833 | 2.09 |
1999年の巨人は、チーム打率.265、618得点(ともにセリーグ2位)を記録しましたが、中日ドラゴンズにリーグ優勝を譲る形になりました。
ルーキーの上原浩治投手が、20勝を記録するという快挙を成し遂げました。
20勝の条件:打線の援護・優勝争い・完投能力
ここ20年以内での20勝投手は、紹介した5人の投手で、共通して言えるのは、以下ですね。
「チーム打率、チーム得点が高い」
「チームが優勝、もしくは優勝争いをしている」
「完投能力がある」
これが外せない条件ではないかなと思います。
2018年に「20勝ペースで勝っている投手」の中で、この条件をすべて満たしている投手といえば…
広島カープの大瀬良大地投手、西武ライオンズの多和田真三郎投手ですね。
どちらか1人だけ、と言われたら、私は、大瀬良大地投手を20勝の本命とさせていただきます!(笑)
→ 通算安打の日本プロ野球順位は?日米通算安打ランキングは?
→ 出塁率とは?出塁率の計算式と歴代ランキングと日本記録は?
まとめ
プロ野球2018年シーズンで、「20勝」を挙げる投手の予想をしてみました。
過去のデータも少し参考にしながらでしたが、いかがでしたでしょうか?
通算200勝投手の可能性が極めて低くなったり、先発投手が記録を出しにくい起用方法になりましたが、シーズン20勝は久々に見たいですね!
可能性がある限り、全投手に期待したいです!