プロ野球の打者の成績ランキングを見てみると、まず重要視されるのはどんな簡易式なランキングでも「打率」のランキングが表示されますね。
スポーツ新聞でも打者のトップ10が書かれているのは、「打率」「本塁打」「打点」です。
インターネットでのプロ野球の打者ランキングでは、この3要素以外でも、「盗塁」「打数」「四球」などが表示することができ、「打率」と同じくらいの重要な要素を持つのが「出塁率」です。
打撃タイトルで「最高出塁率」というタイトルが作られたくらいですからね。
単純に理解すると、ヒットを打つ確率が打率ならば、四球や死球も含めて塁に出る確率が出塁率なんだろうと、想像は付きます。
ただ、エラーでの出塁は?ランナー一塁の打席で、併殺崩れで一塁に残ったら出塁?などの疑問はありますよね。
出塁率とは何なのか?を知るために、出塁率の出し方(計算式)、さらには、歴代の出塁率の日本記録(通算・シーズン)を見ていきましょう。
もくじ
出塁率の計算式とは?エラーや併殺くずれなどは出塁?
出塁率とは何なのか?何をもって出塁とみなすのか?
エラーでの出塁も、併殺崩れでの出塁は、出塁率に反映されるのか?
出塁率の計算方法を知ることができれば、その辺りが分かると思いますので、出塁率の計算式を確認しましょう!
出塁率の計算式
プロ野球の打者の成績を表す指標である「出塁率」の計算式は以下です。
【出塁率=(安打+四死球)÷(打数+四死球+犠飛)】
非常に複雑ですね…。
ヒットを打つ確率を示す、打率の計算方法は【打率=安打÷打数】ですので、分子の部分が「安打」のみです。
出塁する確率を示す、出塁率の分子が「安打」「四球」「死球」の3つということで、この3つが出塁として認められているわけですね。
なので、エラーでの出塁、併殺くずれによる出塁は、出塁としてカウントされないということが分かりましたね!
2018年8月20日現在の出塁率は?
2018年8月19日の試合終了時点でのセパ両リーグを合わせた、打者の出塁率のランキング、ベスト5をチェックしましょう(規定打席到達者のみ)。
順位 | 選手名 | 出塁率 | 打数/安打 | 四球/死球 |
1 | 丸佳浩 | .483 | 293/94 | 91/2 |
2 | 鈴木誠也 | .453 | 291/98 | 61/4 |
3 | 近藤健介 | .443 | 334/111 | 66/1 |
4 | 山田哲人 | .438 | 384/122 | 81/2 |
5 | 糸井嘉男 | .424 | 317/98 | 60/6 |
打率を残して、なおかつ四球を多く選べる選球眼の良い打者が名を連ねていますね。
出塁率断トツ1位の丸佳浩選手の出塁率.483というのは、驚愕の成績ですよね。
2打席のうち1回は塁に出ているということですから、ホントにすごいです…。
となると歴代の出塁率の日本記録が気になるところ。
チェックしましょう!
出塁率の歴代シーズン記録のランキングと日本記録は?
出塁率の歴代のシーズン記録のランキングをチェックしましょう!
2017年シーズン終了までの出塁率の歴代でのシーズン記録をランキングで、トップ5をチェックしましょう。
その前に…、先にお伝えしておきますと、出塁率のシーズントップ5は、全て王貞治選手なんですね…。
敬遠や四球が異常に多いので、やはりそうなってしまうんですよね。
なので、一選手のランクインは一つだけとして、ランキングを紹介します。
球団は記録した年の所属球団です。
選手名 | 年 | 球団 | 出塁率 | 打数 | 安打/四死球 |
王貞治 | 1974 | 巨人 | .532 | 385 | 128/166 |
落合博満 | 1985 | ロッテ | .487 | 417 | 150/104 |
R・バース | 1986 | 阪神 | .481 | 453 | 176/84 |
小笠原道大 | 2003 | 日本ハム | .473 | 445 | 160/98 |
柳田悠岐 | 2015 | ソフトバンク | .469 | 502 | 182/102 |
やはり、出塁率のシーズンでの日本記録は、王貞治選手が保持していましたね。
出塁率.532って…、2打席に1回以上も出塁しているって…。
同一人物のランクインさせたら、以下のランキングになります。
順位 | 選手名 | 年 | 出塁率 |
1 | 王貞治 | 1974 | .532 |
2 | 1973 | .500 | |
3 | 1966 | .495 | |
4 | 1965 | .490 | |
5 | 1967 | .488 | |
6 | 落合博満 | 1986 | .487 |
7 | 1985 | .4806 | |
8 | R・バース | 1986 | .4805 |
9 | 王貞治 | 1976 | .479 |
10 | 1977 | .477 |
王貞治さん…参りました!
→ FAランクとは?人的補償やプロテクトなどの用語を徹底解説
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出塁率の歴代通算記録のランキングは?
出塁率の歴代の通算記録のランキングを確認しましょう。
日本プロ野球の歴代通算出塁率ランキングに名を連ねるには、4000打数が必要になります。
順位 | 選手名 | 通算出塁率 | 打数 | 安打 | 四球/死球 |
1 | 王貞治 | .446 | 9250 | 2786 | 2390/114 |
2 | 落合博満 | .422 | 7627 | 2371 | 1475/63 |
3 | 松井秀喜 | .413 | 4572 | 1390 | 844/39 |
4 | 張本勲 | .399 | 9666 | 3085 | 1274/78 |
5 | A・カブレラ | .398 | 4510 | 1368 | 667/57 |
日本プロ野球での通算出塁率です。
錚々たる長距離打者の顔ぶれになりますね!
ホームランを恐れることで四球も増える、ということですよね。
日本プロ野球記録の打者の「通算記録」に名を連ねるには、「4000打数」という高いハードルがあります。
2018年シーズンに「4000打数」に達して、通算打率ランキングで首位に立った青木宣親選手。
2017年シーズンまでの青木宣親選手の通算出塁率は.402なので、上位にランクインしますね!
ちなみにイチロー選手の日本プロ野球での通算出塁率(3619打数)は、.421です。
やはり、王貞治さん…凄まじいです!
まとめ
日本プロ野球の打者の成績の一つである、「出塁率」について、さらに「出塁率の出し方(計算方法)」を紹介しました。
安打をたくさん打てる選手、四球を選べる選球眼がある選手が、上位にランクインしている印象があるのですが、本塁打を恐れての四球や敬遠をたくさん稼げる選手が上位にランクインする傾向があるようですね。
日本での通算打率が.353のイチロー選手ですら、通算出塁率は.421。
王貞治さんの通算出塁率の突出ぶりが凄まじいですね…。
ちなみに、王貞治さんの通算2390四球(427敬遠)も日本記録です。