プロ野球バカ一代

長打率とは?長打率の計算式と歴代の長打率ランキングは?

プロ野球の打者の成績を見てみると、どんな簡易式なランキングでも必ず示されている成績は「打率」「本塁打」「打点」でしょうか。

さらに詳しい打撃のランキングだと「安打数」「盗塁」「得点」なども示されていると思います。

最近の野球の成績では、セイバーメトリクスという、統計学的見地からのデータでの指標をあらわされることが増えましたよね。

私も基本的にはついていけていないプロ野球ファンの一人なのですが…。

OPSやWAR、UZRなどもいずれは勉強していきたいとは思っているのですが…。

そんなプロ野球での打者の評価の一つで、「長打率」というものがあります。

「打率」がヒットを打つ確率なんだから、「長打率」は長打(二塁打以上)を打つ確率なのかな?と思ってしまいがちですが、大抵の打者は3割を大きく超えていますから、長打を打つ確率ではないことは分かりますが…。

長打率とは何なのか?を知るために、長打率の計算式、さらには、歴代の長打率の日本記録(通算・シーズン)を見ていきましょう。

長打率の計算式から長打率とは何なのかを知る

長打率とは何なのか?

長打率の計算式を紹介する前に、2018年8月19日の試合終了時点でのセパ両リーグを合わせた、打者の長打率のランキング、ベスト5を見ていきましょう(規定打席到達者のみ)。

順位 選手名 球団 長打率 打率
丸佳浩 広島 .655 .321
鈴木誠也 広島 .649 .337
柳田悠岐 ソフトバンク .644 .347
山田哲人 ヤクルト .596 .318
山川穂高 西武 .596 .283

セ・パ両リーグの錚々たるスラッガーたちが顔を揃えていますね。

ちなみに、規定打席到達者の中で一番長打率が低いのは、オリックスの安達了一選手で、長打率.277で、打率.205です。

いずれも、打率よりも長打率の方が明らかに高い数字ですから、長打を打つ確率ではないことが分かります。

では、長打率がどのような計算方法で割り出される成績なのかを、計算式を見て確認しましょう。

長打率の計算式は?

長打率の計算式は、以下のようになっています。

【長打率=塁打÷打数】

ここでチェックすべきは「塁打」という言葉ですが、塁打数というものは以下のように数えられます。

・単打(一塁に到達する安打):1
・二塁打:2
・三塁打:3
・本塁打:4

例えば、100打数、30安打の打者の打率は、.300となりますよね。

仮に30安打すべてが単打だった場合の長打率は、

【塁打(30)÷ 打数(100)= 長打率.300】となります。

この30安打がすべて本塁打だった場合、打率は.300のままですが、長打率は、

【塁打(120)÷ 打数(100)= 長打率1.200】となります。

長打率は10割を超える数字が叩き出される可能性があるので、長打率を「確率」と認識するのは間違いと言えます。

じゃあ、長打率とは何なのか?

長打率の理解の仕方としては、長打率が高い打者は、『1回の安打で、本塁打を含めて遠くの塁へ到達する能力を持っている』と理解しておきましょう。

いわゆる、塁打の期待値が、長打率ということになります。

長打率の歴代シーズン記録のランキングは?

長打率の歴代のシーズン記録のランキングをチェックしておきましょう。

長打率とは、『1回の安打で、本塁打を含めて遠くの塁へ到達する能力を持っている』打者を表す指標ということが分かりましたから、本塁打をたくさん放てる選手が高い長打率を残しているのではないかと予想できますね。

では、2017年までの長打率の歴代でのシーズン記録をランキングで、トップ5をチェックしましょう。

球団は記録した年の所属球団です。

選手名 球団 長打率 安打/塁打 単打/二塁 三塁/HR
W・バレンティン 2013 ヤクルト .779 145/342 68/17 0/60
R・バース 1986 阪神 .777 176/357 96/31 2/47
落合博満 1985 ロッテ .763 169/351 92/24 1/52
王貞治 1974 巨人 .761 128/293 61/18 0/49
A・カブレラ 2002 西武 .756 150/338 72/23 0/55

やはり、長打率のシーズンでの日本記録は、シーズン本塁打の日本記録の60本を叩き出した、2013年のウラジミール・バレンティン選手ですね!

それ以外も、日本プロ野球史にその名を刻んでいる強打者ばかりが、名を連ねていますね!

長打率の歴代通算記録のランキングは?

長打率の歴代の通算記録のランキングをチェックしておきましょう。

日本プロ野球の歴代通算長打率ランキングに名を連ねるには、4000打数を要します。

順位 選手名 通算長打率 通算塁打数 通算打数
王貞治 .634 5862 9250
A・カブレラ .592 2672 4510
松井秀喜 .582 2663 4572
落合博満 .564 4302 7627
T・ローズ .559 3509 6274

日本プロ野球での通算長打率です。

やはり、錚々たる長距離打者の顔ぶれになりますね!

日本プロ野球記録の打者の「通算記録」に名を連ねるには、「4000打数」という高いハードルがあります。

1シーズンフル出場したとして、450~550打数ですから、フル出場をしたシーズンを8年から10年くらいを経る必要がありますので、かなりハードルは高いですね。

2018年シーズンの上位を占めている選手の中で、一番打数を経験している(2018年8月19日の試合終了時点)のは、丸佳浩選手の「3815」打数ですね。

また、同時期に一番長打率が高いのは、山川穂高選手の長打率「.604」です。

山川穂高選手は、まだ通算815打数ということで、4000打数への道はまだまだ長いですね。

高いハードルです。

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まとめ

日本プロ野球の打者の成績の一つである、「長打率」について色々と紹介しました。

長打率の計算式を紹介するとともに、長打率とは、長打を打つ確率ではないということが分かりました。

長打率が高い打者は、
『1回の安打で、本塁打を含めて遠くの塁へ到達する能力を持っている』
『塁打の期待値が高い』
ということを紹介しました。

打者を評価する一つの指標である長打率を、今後もチェックするようにしましょう!