2018年オフのFAの目玉の一つである、西武ライオンズの浅村栄斗選手が、FA権を行使(FA宣言)をして東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍することが正式に発表されました!
2018年11月20日の夕方のことです。
年俸のとしてはソフトバンクホークスが一番高い金額で、西武ライオンズもオリックスもそれぞれの球団の出来得る最大限の評価を提示しましたが、楽天への移籍が決まりました。
浅村栄斗選手がFAでの移籍先を楽天を選んだ決め手や理由、そして、ソフトバンク、オリックスが獲得できなかった敗因、西武ライオンズの残留交渉が失敗に終わった理由を考察していきます。
もくじ
浅村栄斗に提示した各球団の年俸や契約の条件は?
浅村栄斗選手の残留を目指す西武ライオンズを含め、獲得を目指していたソフトバンク、楽天、オリックスの各球団が、提示していた契約や年俸などの条件を比較しましょう。
【西武】
〇4年契約の年俸総額20億円
(年俸5億円)
【ソフトバンク】
〇4年契約の年俸総額28億円
(年俸7億円で歴代日本人年俸1位)
【楽天】
〇4年契約の年俸総額20億円
(年俸5億円)
〇背番号「3」
【オリックス】
〇4年契約の年俸総額20億円
(年俸5億円)
どの球団も年俸5億円以上の評価をしていますね!
では、浅村栄斗選手にとっての「差」「違い」は何だったのか?
個人的な見解を書いていきます。
浅村栄斗がFA移籍先を楽天にした理由は?
2018年オフ、FA権を行使(FA宣言)していた浅村栄斗選手が、移籍先を楽天イーグルスに決め、楽天に連絡を入れたと発表がありました。
優勝したチームから、最下位へのチームへの移籍はかなりの挑戦です。
それでも選んだ理由は何なのでしょうか?
浅村栄斗選手は「環境を変えることで勝負したい」と口にしましたが、それでも、鳴り物入りで他球団に移籍するのはプレッシャーが大きいでしょう。
その点で楽天には、2016年オフにFAで移籍し、2018年に最優秀防御率のタイトルを獲得した岸孝之投手、2013年途中から2017年まで西武で一緒にプレーした松坂世代の生き残りである大ベテランの渡辺直人選手がいます。
さらに、浅村栄斗選手とは6年間西武でプレーし、自身が移籍することで環境を変えることをプラスにして、日米通算182勝をあげた石井一久GMがいます。
そんな石井一久GM(ゼネラルマネージャー)の熱い言葉が、浅村栄斗選手を動かしたんだと思います。
最下位のチームを再び陽の当たるAクラス、そして優勝へと導いていく試練が、自身の成長の道になると、浅村栄斗選手は思ったのではないでしょうか。
浅村栄斗獲得失敗のソフトバンクの敗因は?
ソフトバンクホークスが浅村栄斗選手に提示した条件は、単純に金額で言うと史上最高額でした。
ただ、私が浅村栄斗選手だった場合、2018年シーズンに西武で優勝しながらも、クライマックスシリーズで「力の差」「経験の差」を見せつけられる形での惨敗を喫したソフトバンクへ移籍するのはちょっと…、ね。
心の奥底に、「ソフトバンクを倒して優勝したい、日本シリーズを制したい」という気持ちがあるのではないかなと思うんです。
「強いチームへ行って優勝する」よりも「自身の成長」「勝負をしたい」という気持ちを優先した結果と言えるのではないでしょうか?
浅村栄斗獲得失敗のオリックスの敗因は?
オリックスは「4年契約の総額16億円」や「4年契約の総額20億円」という報道が出ていましたが、交渉の席すら就けずに浅村栄斗選手から断りの連絡があったようですね。
どうしてだったのでしょうか?
これに関しては、浅村栄斗選手が慕っている中島宏之選手が、オリックスから大減俸の提示があった末の退団という顛末(てんまつ)をFA交渉の前に目にしてしまったのが大きいと思います。
中島宏之選手の成績からしてみれば年俸3億5000万からの大減俸もやむなしという気はしますが、獲得するときは好条件でも一気に減俸するという印象を植え付けてしまったのではないでしょうか?
過去には坂口智隆選手が大減俸を提示されて退団したもののヤクルトで復活したり、まだやれる選手を見る目があまり無いという印象もあります。
さらにオリックスで引退した小谷野栄一選手は楽天の打撃コーチに就任するなど、球団に対する思い入れを抱きにくい球団なのかもしれません。
さらに「関西球団」という看板はありますが、阪神タイガースとの人気の差も歴然ですよね。
「環境を変えて勝負したい」にしても、オリックスは飛び込みにくい環境だったのかもしれません。
浅村栄斗引き留め残留失敗の西武の敗因は?
渡辺久信SD(シニアディレクター)の4度の残留交渉も実らず、浅村栄斗選手が楽天イーグルスにFA移籍することが決まりました。
西武ライオンズを出ていく選手が多いのは、環境(球場の立地など)が良くないという噂はよく耳にします。
西武ファンの方々のTwitterでのツイートを見ていても、それを感じますね。
実際に私はメットライフドームに足を運んだことは無いのですが、「夏はうだる暑さ」「春と秋は極寒」という環境のようですね…。
だいたい西武ドームは球場じゃないからな 西武球場があったところに可能な限り人類に過酷な環境を作ろうとした結果、何か出来ただけだ
— 柏猫@実況 (@kashiwanekolive) 2018年7月25日
西武には、よりレベルアップ出来る充実した練習施設が必要
今度の室内練習場改修、そのへんも加わってたと思うんだけど、12球団一のものにして欲しい
充実した環境はFA流出阻止にもつながるんやで— かしざくら@共に強く。共に熱く。 (@kashi_yakyu) 2018年11月6日
ここにきてやっぱり邪魔になる
西武ドームの立地環境の悪さ— ビックスカイ off-season (@kaneko080313) 2018年11月19日
西武ドームの環境云々もありそうだけどこれだけ去ってくのはフロントの態度だとか選手間での人間関係も良くねえんじゃないかって割とマジで
— わいどりーむ (@Y1218C) 2018年11月20日
ツイートの中にもありますが、人間関係などもあまり良くないのでしょうか?
試合中の選手は笑顔でのびのびとプレーしているように見受けられるんですがね…。
→ 西武からFA宣言で移籍した選手一覧|その後の成績と年俸は?
→ 巨人のFA獲得選手の歴代一覧|補強成功よりも失敗が多い?
→ FA宣言して残留と行使せずに残留の違い|メリットとデメリット
→ FAランクとは?人的補償やプロテクトなどの用語を徹底解説
まとめ
2018年オフ、浅村栄斗選手がFA権を行使(FA宣言)して、楽天イーグルスに移籍することが正式に決定しました。
引き留めに失敗した西武も含めて、各球団が獲得失敗になった理由、楽天イーグルスが浅村栄斗選手を射止めた決め手などを色々と書いてみました。
「FAで移籍するのは悪」という風潮がありますが、これは一流選手が得ることができる権利ですから、黙ってファンは見守るしかないんですよね。
ただ、西武のようにここまでFAで選手が出ていくと…、FAという制度そのものが憎くなるのもファン心理としては仕方ないかもしれませんね。